資金清算の仕組み

内国為替取引に伴う銀行間の支払いを、全銀ネットがまとめて決済します。

為替決済

異なる銀行に取引口座を有する個人や企業がお互いに内国為替取引を行うと、取引銀行の間で債権・債務が生じます。例えば、A銀行に口座を持つXさんがB銀行に口座を持つYさんに対して100万円の振込を行うと、A銀行はB銀行に対して100万円を支払う債務を負います。この銀行間資金決済は、取引毎に銀行の間で現金を搬送して行っているわけではありません。為替決済(資金清算)の仕組みを用いて、1日1回まとめて、銀行が日本銀行に預けている預金口座の残高を増減させることによって決済しています。

(注)第6次全銀システムでは、1億円以上の振込取引を新たに日銀ネットの即時決済システムで決済しています(決済の仕組みの変更について)。

資金清算業としての全銀ネット

全銀ネットは、1日約500万件、約11兆円の為替取引を交換しており、これに伴い銀行間で支払うべき資金決済の関係が網の目のように複雑かつ巨額になります。全銀ネットは、資金清算機関(セントラル・カウンターパーティ)として、為替取引毎に、送金人の取引銀行が持つ債務を引き受け、また、受取人の取引銀行が持つ債権を取得することにより、銀行間の複雑な資金決済の関係を、全銀ネットと各加盟銀行の間における決済の関係に整理します。


この仕組みは、日本の銀行を網羅する資金決済システムが、リスクに強く、円滑かつ効率的に働くための重要な役割を担っています。(図1b)

図1 為替決済のイメージ

図1 為替決済のイメージ

このように全銀ネットは、為替取引に伴う銀行間の巨額の資金の貸し借りを自らが整理・清算することにより資金決済を行います。


2009年6月に制定された「資金決済に関する法律」は、この仕事、すなわち為替取引に係る債権債務の清算のため銀行間で生じた為替取引に基づく債務の負担を業として行うことを「資金清算業」と定義し、免許制としています。全銀ネットは2010年9月に免許を取得し、同10月から業務を行っています。

業務方法書に基づく業務運営

資金清算機関としての全銀ネットは、資金決済に関するリスクを集中的に負担する役割を担っています。このため、万一、全銀ネットの業務が円滑に遂行できないような状況に陥った場合には、リスクが全銀ネットに参加する全ての銀行に波及し、日本の経済社会に多大な影響を及ぼす可能性があります。このため、「資金決済に関する法律」は、資金清算機関に対して、資金清算業の適切な遂行を確保するための様々な措置を定め、もし参加銀行に支払不能やシステム障害などが生じた場合も適切に業務が遂行できる体制を整えることを求めています。そして、その手続きを「業務方法書」として定め、内閣総理大臣の承認を得ることとしています。


全銀ネットは、業務方法書を定め、内閣総理大臣の承認を得ています。

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